2.条文の読み方を知っていますか(第二条を見てみましょう)

「著作権」を理解するためには、まず著作権法に出てくる言葉の意味を知ることが必要です。
第二条は、この法律に登場する「用語」が定義されています。

著作権法は、全部で第1条から第124条までありますので、ここで定義している用語も多岐にわたります。
ここでは、まず、条文の読み方といったことから始めていきましょう。
第2条は、条文の読み方を理解するために、ちょうど良い教材であるともいえます。

法律には、第1条とか第2条といった番号が振られています。
その後は、どうなっているのでしょうか。
条のあとは項、号の順番で登場しますが、このような条、項、号といった表記は、法律の所在地を表す住所のような役割をしています。
たとえば、第二条の一部(いちぶ)を見てみましょう。

第二条  この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

  一  著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

  二  著作者 著作物を創作する者をいう。

   …(このあとたくさん続きます

 この法律にいう「美術の著作物」には、美術工芸品を含むものとする。

 この法律にいう「映画の著作物」には、映画の効果に類似する視覚的又は視聴覚的効果を生じさせる方法で表現され、かつ、物に固定されている著作物を含むものとする。

弁護士さんや法律家が○条○項○号と言うのを聞いたことはありませんか。
条文は、条・項・号の順番で書かれています。
言い換えれば、一つの「条」に書いてある内容をさらに詳しく説明するとき、「項」「号」と続きます。
条文が「条」であらわされ、次が「項」で、更に細かい箇条書きを「号」で表記しています。
弁護士さんたちは、たくさんある条文のどこを指すかを明確にするための、法律のありか、つまりは、所番地を示すために、このような言い方をしています。

「条」は、第○○条として、中身が一行しかない短い場合もありますが、第○○条第△△項第□□号といった長い場合もあり、第二条は、長いバージョンとなりそうですね。

「項」は、第○○条のすぐ後に登場しますが、通常は、第1項の1の数字が書かれていません。
第2項以降は書かれているのですが、第1項は隠されております。
第二条を見てみると、「第二条 この法律において…」と始まっていますが、実は、「第二条」と「この法律において…定めるところによる。」の間には、「1」の数字が隠されており、即ち、この文章は、第二条第1項ということになるのです。

その後に、「2 この法律にいう「美術の著作物」…」という文が出てきますが、こちらが第二条第2項に相当します。
3 この法律にいう「映画の著作物」…」というところは、第二条第3項となるわけです。

「号」は、項で示された内容についての箇条書きです。
第二条第1項で、「この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる」と書かれているので、第1項でいう用語の意義について、一号以下に示されていることを意味します。

そして、後に号が続く項の文章を「柱書」と呼びます。
そうすると、「第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる」の文章は、第二条第1項柱書であるということになります。

さて、法律の所番地の読み方がわかったところで、美術を中心にした著作権法の定義を見ていきましょう。(2017.4.17)