2018年4月13日、東京丸の内でCISAC (Confédération Internationale des Sociétés d’Auteurs et Compositeurs)主催の「追及権(Resale Right (英) / Droit de suite(仏)」に関する記者会見が開催されました。

これはCISAC事務総長のGadi ORON氏が日本政府に対し追及権のロビー活動を行う為に来日したのを機に開催されたもので、追及権の導入を希望する芸術家の代表者の方々を迎えて、追及権の説明とその権利の必要性を訴えるものでした。

音楽や文学は、その作品が演奏されたり再販されたりする度に「印税」という形で創作者に著作権料が入る仕組みになっています。
しかし、原作品が1点しかない美術作品は作者から一度手を離れると、その後どんなに値があがっても売買する者のみが利益を上げ、作家には何の対価も支払われません。
「追及権」はその視覚芸術作家の権利の不平等性を是正するものとなっています。

「追及権」に関しては、既に過去二回早稲田大学でシンポジウム(2016.3.25 及び 2017.2.25)が開催されており、今後の具体的な検討の為に2017年は法案の早稲田試案も公表されています。

ヨーロッパではほとんどの国が実施しているこの権利を、日本も真剣に検討すべき時期に来ていると思われます。